豚にお米を食べさせることについて

中俣政利さんからのご質問です。こちらの記事に関連してのようです。具体的で、答え甲斐のある「おいしい問い」を頂きました。

質問1
玄米を飼料になんでしょうけど、
人間が食すように「炊いて」飼料にしているんでしょうか?

質問2
生米を飼料にした場合
豚の場合は消化するんでしょうか?
牛の場合は、米を飼料に使っても、糞と一緒に排泄されるようです。
米を飼料としてつかっても、飼料の体積でしかないと聞いています。

質問3
米の配合は2%ということですが、たった2%でそんなに変わるものなんでしょうか?

答えは商品開発二課森田泰史さんが、がんばりました。以下に全文を掲載します。

質問1の答え
炊いて給餌はしておりません。総合生協(クルコ)では2009年産の米を2009年12月より給餌し、3月出荷の豚肉より『飼料用米を与えた豚肉(生協ポーク)』として組合員にご案内しました。米は生産者から直接、ある会社に納品し、そこで保管→粉砕のフローで飼料メーカーに納品し、そこで配合され養豚農家に供給されます。

質問2の答え
一応、新潟県畜産課の職員にも確認致しましたが、『消化する』が答えとなります。粒のままでは消化しにくいし、籾殻がついているとなお消化しにくいと認識しております。また、質問1の回答の通り、玄米で生産者からある会社に納品して頂き、会社にて粉砕(この粉砕度合いも飼料メーカーと確認した)した状態で飼料メーカーにて配合されます。

質問3の答え
結論から言うと『あまり影響は無い』という答えになります。先進的な取組みをされている産地からの情報によると配合比は10%程度が妥当と認識しております。

総合生協(クルコ)としても配合比10%を目指したのですが、少し決定する時期が遅く、2009年度産飼料用米は17tしか集められなかったので逆算して2%強配合となった次第です。

しかし、そもそも豚に米を給餌する目的として

  • 食料自給率(穀物含む)の向上
  • 安全・安心な国産での餌作り
  • 農地(水田)の保全
  • 耕畜連携の推進

等の観点から始めた事も事実です。
これから作付けされる2010年産飼料用米については、生協ポークに給餌する10%の面積確保がされており、本年9月以降に収穫され、早ければ2011年早々に飼料用米10%配合の飼料を給餌した豚肉の出荷(組合員への供給)が可能な青写真を描いております。

飼料用米を10%給餌した場合、先進産地のデーターを見る限りですが紹介しておきますと

  • 粗脂肪含有量が上昇します(サシが増える。うまみが増加)
  • ドリップロスが少ない(うまみを保持する)
  • 脂肪融点が低下(口どけがなめらかになる)
  • オレイン酸増加(コレステロールを下げる働きなど体に良い)
  • リノール酸低下(酸化を早める脂肪。軟脂にならない。)

等が理化学分析値で表れております。

配合比ですが、何%が妥当か!?ですが、先に述べた通り10%と認識しております。産地では20%や30%の配合比にて肥育実験をした経緯がありますが、30%給餌の豚は脂肪が余計につく傾向があると聞いております。脂肪が余計になれば歩留は悪化しますし、豚の等級にも影響します(勿論、コスト的にも)したがって総合生協(クルコ)としては10%配合を行っていこうと考えております。

以上です。
超訳すると、
玄米を粉にして他の餌に混ぜてます。豚さんは粉なら生でも栄養になるけど、配合率2%の現状では、お肉の味に違いは出ません。
10%まで増えると、美味しくなるけど、それ以上だと太りすぎちゃうから目標は10%です。
だけど目的は豚肉を美味しくすることじゃなく、食糧自給率の向上や地産地消、農地の保全なんです。

県内ではまだ珍しい取り組みですから、ぜひ召し上がってみて下さい。スーパー等では手に入りませんのでクルコからお申し込みをお願いします。

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3 コメント “豚にお米を食べさせることについて”

  1. 中俣政利 より:

    分かりやすい説明、ありがとうございました。

  2. admin より:

    私自身が勉強になりました。これからもよろしくお願い申し上げます。

  3. [...] 綿状のところもこそいで召し上がってください。加熱すると甘くなるそうです。 http://seisan.sakura.ne.jp/?p=484 投稿日 2010年6月23日. トラックバック コメントフィード. カテゴリー: 食の1 [...]

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