TPPの勉強会を開きました

野田総理がTPP参加正式表明を一日延期した11月11日、新潟市で食政策センタービジョン21代表の安田節子氏を招き、TPPに関する勉強会を行いました。この日のテーマはTPPで日本の食の安全はどうなる?」。

TPP参加の前提として「日本は貿易立国、米韓FTAが進められると日本は韓国に負ける」というのは嘘であると安田さん。「日本は例外的に内需の強い豊かな国で貿易立国ではない。韓国は本当に貿易しか生きる道はなく、FTAによって韓国に負けるということはない」と言います。TPPでアメリカは国内景気の立て直しを狙っていますが、その相手はこの枠組みの中では日本しかなく、「アメリカにとっては日本画参加しなかったらTPPに意味はな」く、つまりは参加したとたんにアメリカの国内事情をごり押しされるのは目に見えているというのが現状。

TPPは2015年までに例外のない関税撤廃をうたっており、「明治40年にようやく手に入れた関税自主権を、100年目にしてまた失う」のが今回の参加。また、関税撤廃のみならず、非関税障壁とみなされたものは、TPPガ国際法で国内法より上位であるため、国内法を変えなくてはならない状況に追い込まれると言います。

例えば世界でアメリカだけが認めている家畜へのホルモン剤の使用、遺伝子組み換え飼料や食品添加物、ポストハーベスト(収穫後に使用する農薬)など、日本国内では認めていないものが、非関税障壁としてやり玉に挙がったときにどうなるか。また食品の原材料や添加物などの表示義務も、それが明示されていることによって売れなくなれば非関税障壁となりうる。そうした法律のもとで、日本の食の安全が守れるのかと安田さんは危惧します。

また、主食である米については、国際価格に左右されることによって、価格が乱高下する事態が起こります。国際市場は投機市場でもあり、小麦や大豆などと比べると米は流通量が少ないため、得に価格変動が激しい作物。主食を国際価格に委ねて良いのかと問います。

そして安田さんが最も危惧するのはTPPに含まれるISD条項。これは進出してきた企業がその国の障壁によって不利益を被った際に相手国を訴えることができる権利を保障するものですが、ジャッジするのはアメリカの息が掛かった世界銀行で、判断基準は「協定に違反しているかどうか」だけ。「一企業と国家を対等に扱うもので、これに対しては世界中が大反対している」と安田さん。そうした状況下で、食の安全は守っていけるでしょうか。「食べたくないモノ」を買わずに済ませることが、とても難しいことになるかもしれません。

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