TPPに関して疑問反論シリーズ(4)

JAのシンクタンクJC総研が出している「TPP疑問・反論シリーズ」の超訳4回目(本文はこちらPDFで開きます)。前回まではアメリカがらみで話が進みましたが、今度は韓国のお話です。ご存じのように韓国は日本に先立ってアメリカと二国間の貿易自由化FTAを締結し、これが菅首相の唐突な「TPPやります」発言に繋がったとされています。韓国はFTAは締結済みながら国会の批准がなされていないため、実際には発動していません。その韓国の現状は?過去の記事はこちら→(その1 その2 その3

昨年12月30日付け日本経済新聞「農家の所得補償などに 04~13 年で年間農業予算の 7 倍の 119 兆ウォン(約 8 兆 6000億円)を投入」は間違いもいいところ

  • 119兆ウォンは前盧武鉉政権が2004年に立てた農業振興策で、10年分の予算。従って1年で割ると従前の年よりも少ない予算で、そもそもFTAとは関係ない。
  • 韓国は2000年以降国家予算に占める農業振興予算が減少傾向にある。

そもそも日本と韓国では事情が違う

GDPに対する貿易依存度は、韓国75%。一方日本は30%。輸出依存度は日本が16%なのに対して韓国は40%。経済が内需で成り立っている日本に対し、韓国こそは「貿易立国」であり、「貿易のために自国農業を犠牲」するという構図が成り立っても致し方ない構図がある。

ところで韓国の農業は?

2004年から始まっている農業改革は農家の所得安定と生産基盤の強化、農家に対する福祉増進などを目的に行われた。しかし、その間穀物自給率は90年代にあった43%台から2009年には26.7%に低下。体質強化を図る上で耕地面積1.5ヘクタール未満の農家と年間販売額200万ウォン以下の自給的農家の増大を課題としていたが、この層に変化はない。一方で、1.5ヘクタール以上3ヘクタール未満の農家が減少し、3ヘクタール以上の農家は増加。以前からある程度の経営基盤を持っていた農家が大規模の仲間入りをしたという構図が見える。ところが問題はその後。飼料、燃料の高騰によって3ヘクタール以上の農家の利益率が大幅に減少している。つまり今のところ成果は上がっていないどころか、より厳しいことになりそう。

本日のまとめ

日本と韓国は同じではありません。

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