TPPに関して疑問反論シリーズ(3)

前回前々回に引き続きJAのシンクタンクJC総研が出している「TPP疑問・反論シリーズ」の超訳です。3回目は「TPP による輸出増大がオバマ大統領の再選戦略の重要なカギに ~「自由貿易協定では国内雇用が減る」との不安を示す米国世論調査~」→本文はこちらからどうぞ。PDFファイルです。

前回は「オバマ大統領はTPPで自国に有利な条件をゴリゴリ押してくる」という話でしたが、今回はアメリカの経済状況以外にもオバマ大統領がゴリゴリ押す理由がありますという話。

アメリカでTPPに高い関心を寄せる人≒環境保護団体≒オバマ大統領の強力な支持者(≒は“だいたい同じ”という意味です)

・全米野生生物連盟(NWF)やグリーンピース、ワールドウォッチ、シエラクラブ、フレンズ・オブ・ジ・アースなど、日本でもそこそこ知られている環境保護団体は、以前からホームページなどでTPPに関して積極的に意見を表明している。

・こうした活況保護の市民団体は伝統的に民主党支持層。米民主党支持層には、こうした市民活動(日本と違い豊富な資金力と組織力を持ってロビー活動も盛ん。政治にも大きな影響力を持つ)をする人々と、同時に移民など低所得層も大きな支持層だが、最近になって環境保護団体と労組が一緒に行動する動きが出てきた。

オバマ支持の人々の主張

・TPPによって熱帯雨林が破壊されたり自然が荒らされたりしてはならない。

・TPPによってアメリカの労働者が不利益を被ってはならい。

・TPPによってアメリカの投資家(環境保護団体のスポンサーですね)が不利益を被ってはならない。

熱帯雨林と希少野生動物とアメリカの労働者は、同じくらい世界にとって大事なモノです…というのは分かりやすい話ですが、貿易が自由化することで「アメリカの労働者や投資家が被る不利益」を特定するのは、実はなかなか難しい話です。例えば牛肉。日本はアメリカからの輸出品には全頭検査を義務づけ、アメリカはこの撤廃を求めています。全部やらなくても抽出でいいだろということです。全頭検査にかかるコストで投資家や労働者が不利益を被るという考え方もできます。たとえば米が自由化されたとします。「高くても日本で育った米が食べたい」という人が圧倒的に多かったとします。それは個人の心情的、文化的な背景があることですが、アメリカの米が売れなかったら、状況次第ではこれも不利益、もしくは「非関税障壁」にされてしまいかねません。

その3のまとめ

アメリカは「世界」だ。

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